紙芝居維新その5
ミ☆黄金バット外伝!?
■"黄金バット七分の一編集作戦!"(神奈川テレビ出演)
私にとって、今回ののTVK出演とは、「黄金バット」(通常で7分前後の作品)を1分半にせよ!という
課題であり、なんとかこなせたのは箕面のSさんから学び追求している"紙芝居の技芸・理論"のおかげ
という他にない。
演ずることは重要なことだが、それ以上に「抜き」のスピード感・テンポの良さが重要なのだ、と
自分なりに理解している。
芝居に力が入りすぎれば、それだけ一枚の絵に掛かる時間が冗長してしまい、結果、絵が凍る。
紙芝居が死ぬ。
さて、TVの制作者からは、「とりあえず5分以内」と言われていたので、4分50秒バージョンを作った。
すると今度は「1分30秒は無理でしょうか」、と。
…話はそれるが、元来、「抜き」の小気味よさは街頭紙芝居の専売特許だった(皆が巧かったとは
思えないが)。それをTVドラマやアニメが継承した。今回はTVが紙芝居師の卵に訓練を施しているのだから
立場が逆である…。
それはともかく、こんなに良い実戦トレーニングは滅多にあるもんじゃない。
水曜日の夕方を使って、物語の構成を分析し、カットし、、絵だけを元に実演する「テレコ録音」を重ねて
その度に時間短縮をして、、とうとう1分40秒にたどり着いた。
本来の「バット」の7分の1であるが、ココまで来ると、「抜き」にもスピード感が出てくる。しかしただ早く抜けば
いいというものではない。紙芝居として壊れてしまっていてはまずいので工夫をする->やや伸びる。
そこでまた縮める…。この作業が面白かった。
私自身が楽しさや充実感をとくに感じたのは2つ、、
・[1]つ目は、緑地公園でのゲリラ実演でほぼ成功といってよい演劇空間を生み出せたこと
(とくに「かっぱのすもう」で)。
・[2]つ目は、カット作業のためのシュミレーション実演中で、一番リズム良くテンポ良く全体としての抑揚や
芝居にもパワーがみなぎった1,2回だった。
スタジオ公開録画では、水曜木曜に作った「黄金バット一分半バージョン」を、3日後の日曜日に
いきなり本番に持ち込んだ訳で、しかも意外に若干アガッていたりして(なんと、"アガらない"と思っていた)、
終わりの部分で台詞を噛んだりして、トロくさかった、というのが本音。
ちなみに(蛇足ではあるが)、噛んだところを再現すると、、
「やいナゾー!(ドドン)覚悟しる!」(客席、噛んだことに気付き、笑)
「何をコシャクな、ガイコツめが。台詞を噛みおって…返り討ちにしてくれるわっ!!」
「さあバット勝つかナゾー勝つか、ナゾー勝つかバット勝つか!…それは次回のお楽しみであります!」
…と、マァ、アドリブでフォローする余裕があったんだから、そうまずくもなかったとしておきますか…。
>>「子どもこそ一番の演技コーチなのダ!」(2006年8月末:日刊ユーダイ)<<
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